HOMEライフ+cycle

ライフ+cycle

自転車を生活に取り入れた自転車スタイルをレポートします。

2013年3月25日

自分の力で”。自力で困難を乗り越えつつ、いろんな所へ行けること、そして前に行った場所より少し遠くまで行けた時の達成感

現在のスポーツ折り畳み自転車を買うまではずっとシティサイクルだった南村さん。



479991_170650929754229_1275153746_n



折り畳み自転車にしたのは、県内への出張ではバスの接続が悪いことが多く、それなら自転車を電車に載せて駅から先は自転車で行けるように選んだそうです。

スポーツタイプを選んだのは、ビワイチをきっかけに、長距離サイクリングも楽しみたいと思ったから。





そんな自転車生活の魅力はどこにあるのでしょうか。



「キーワードは“自分の力で”。自力で困難を乗り越えつつ、いろんな所へ行けること、そして前に行った場所より少し遠くまで行けた時の達成感」





大津市の自宅から京都へ行く時、以前は山科までを電車、その先を自転車としていたそうですが、今は自宅から京都まで自転車で行くようになったそうです。スポーツクラブの中で何キロ走ったという数字ではなく、どこを走れた、どこへ行けたというのがポイントなのかもしれません。



走っていてトラブルに見舞われても、自分で何とかしないと前へ進めないので、そういう意味でも自分の可能性を広げてくれると感じているそうです。



他にも、一度買ってしまえば修理以外はお金がかからないこと、運動不足やストレスの解消も挙げられていました。





今は身近な買物やのんびり走りたい時はカゴがあって荷物を載せやすいシティサイクルで、しっかり走る時はスポーツ自転車と使い分け。







「自転車生活の工夫も光ります」



181095_170651529754169_558474658_n



寒い時期には手袋に唐辛子を入れた袋(写真)を指先にいれて、あたたかく。



暑い時期は、つば広帽と長袖で日焼けを防止しつつ、濡れ手ぬぐいを首にまいて体温を逃がし、乾いたのを休憩ごとに再び水で濡らす、などなど。



盛夏の水分補給は粉末のスポーツドリンクや、お手製の梅ジュースに塩を加えたものを携帯するそうです。

2013年8月2日

近江鉄道サイクルトレインの旅

今日は6月23日の日曜日。梅雨の合間の曇り空。日差しがきつくなく絶好のサイクリング日和です。

ということで、今日は近江鉄道のサイクルトレインに乗って米原から日野町にあるブルーメの丘に行ってきました。




1009826_220342934785028_19512962_n



近江鉄道の米原駅は、JR米原駅の東口とつながっています。ここを抜ければすぐホーム。

ちなみに、切符は1デイ・スマイル チケット800円で一日乗り放題です。普通切符だと米原~日野間片道910円なので往復1,820円。つまり約1,000円お得です。



この日の電車は彦根駅で乗り継ぎでしたが、時間帯によっては直通もあります。

電車の一番後ろに自転車を入れます。後ろの運転席に運転手さんはいないので、ドアの開け閉めもありません。電車は左右よりも前後の動きが激しいので、進行方向に沿って並べています。このまま日野駅まで倒れることなく行けました。





60450_220343448118310_833880416_n



日野駅に着きました。

年代物の駅舎です。改札も自転車が1台通過するのにぎりぎりです。



日野駅からブルーメの丘までは約6キロ。でもず~と登り道なので結構疲れます。40分ぐらいかかりますが、古い街並みを見ながら途中で休憩しもっていけば楽しいでしょう。



商店街を抜けていきます。車には注意です。



ブルーメの丘の入口です。左手に入場券売り場があります。

自転車置き場はありますが、自転車で来る人は少ないです。

それにひきかえ、車は多いです。



入ってしばらく行くと、食事をするところがあります。右側がバイキングで、左側がバーベキューハウスです。





48080_220343724784949_776937863_n

昼時は結構混むので、この日は早めにバーベキューにしました。

バーベキュースペースはかなり広く、収容人数も多いので、ピーク時には販売カウンターには列ができます。混んでる時の追加購入は早めにした方がいいです。

その他、体験教室などを楽しみました。



一日たっぷり遊んで、帰りは日野駅まで下り坂で、20~30分。ついついスピードが出てしまうので、要注意です。

日野駅で電車待ちです。

帰りの電車は1両編成でドアも近く、人の乗降の邪魔にならないよう、横向きに並べましたが、米原駅まで倒れることなく帰れました。

お疲れさんでした。

2014年12月4日

通学自転車プロジェクト(1)

Exif_JPEG_PICTURE



●通学自転車プロジェクトとは

自転車にはよく使われている「シティサイクル(いわゆるママチャリ)」以外にも、速度重視の「ロードバイク」、荷物運搬に特化した「カーゴバイク」など、用途に応じて色んな自転車があります。

では、大学生に最適な自転車ってどんなものでしょうか?

むしろ、自転車に乗って色んな所に行きたくなる、そんな自転車は作れないでしょうか。



通学自転車プロジェクトは、滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科の学生さん、自転車ショップの侍サイクルさんと共に、学生生活に最適な自転車をつくり、レポートを連載していくプロジェクトです。



これからの連載にご期待下さい♪





●プロジェクト構成

滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科 嶋津有香、冨永彩音、井上優里

彦根の自転車店 侍サイクル

輪の国びわ湖推進協議会

滋賀プラス・サイクル推進協議会

(順不同・敬称略)

2014年12月5日

サイクルトレーラーのある生活

IMGP2403s



 自転車に荷物や子供を乗せるには、前や後ろにカゴやチャイルドシートを付ける方法が一般的です。ではもっと大容量の荷物を運びたいとか、子供2人と一緒に移動したいと思った場合はどうすればいいのでしょうか。ひとつの答えはトレーラーを使うこと。自転車に連結して使うサイクルトレーラーは、自転車の可能性を飛躍的に広げます。



 滋賀県彦根市で、セレクト&フラワーショップ「Caro Angelo」を営む平野香陽子さん。子供さんが生まれたのをきっかけにサイクルトレーラーの購入を考えたといいます。

 「以前、何かの映像でサイクルトレーラーを見たことがあって、記憶には残っていました。年子で子供たちが生まれたときに、『あれ、便利そうだったな』と思い出したんです」と平野さんは話します。



 欲しいとは思ったものの、ここで問題となったのは「どこで購入すればいいのか」ということ。実際にサイクルトレーラーが売られている店など、見たこともなかったため、ネットで検索して調べます。すると海外のサイトで通販されているのがわかりました。

 本当に購入するかは少し迷いましたが、「お店からの配達にも使えるんじゃないか」との後押しもあり、購入に踏み切ったのです。



 届いたサイクルトレーラーは、「見た目よりも小回りがきき、安定感もあった」と平野さん。子供たちふたりが十分乗れる積載量もあり、家族の移動に十分でした。

 使用方法もカンタンでした。自転車側にアダプタをつけておけば、取り付け、取り外しもワンタッチ。使う時も、片付けるときもひと手間で済むので、女性でも問題なく使えるといいます。また自転車の形状をあまり選ばず使用できるのもメリットでした。

 実は平野さんは自転車が苦手。「子供を自転車の前後に乗せているお母さんが多いですが、私には無理だと思いました。ひとりで走ってもバランスがとりにくいのに、子供を乗せてなんて…」と思っていたそう。しかしトレーラーを引くことにより、逆に安定感が高まるため、平野さん自身も楽しく自転車生活を送ることができています。



 子供たちもトレーラーが大好き。いつもと違う目線で移動できることが楽しいようです。

 「トレーラーを引いていると、とにかく目立ちます。『何に使うの?』と聞かれることも増えて、知らない人と会話する機会も増えました。以前より、自転車に乗る機会も増えました」と平野さん。サイクルトレーラーを使うことで世界が広がっているのを実感しています。



 家族で花火大会に行くのに使うなど、家族の思い出作りにも役立ってきたサイクルトレーラーですが、子供たちが5歳と4歳になったことで手狭になってきました。今後は一緒に働いている弟さん家族に譲り、甥や姪の移動に役立つ予定だそうです。

 「サイクルトレーラーは走行するときにも安定していて、思っているより軽くて快適です。子供たちも喜んで移動してくれますし、みんなに振り返られるのもおもしろかったですね。本当に買ってよかったと思います。まだまだ十分使えるので、今後も現役で活躍してくれればいいですね」。



IMGP2375s

サイクルトレーラーはセレクト&フラワーショップ「Caro Angelo」の前に停められている。

Caro Angelo

滋賀県彦根市河原2-2-26

TEL/FAX:0749-20-2224

営業時間 11:00-20:00(日曜 11:00-19:00)

定休日 水曜、第1日曜




RIMG6191s

平野香陽子さん

2014年12月8日

通学自転車プロジェクト(2) 自転車のこだわり

image



自転車についてのこだわりについて。



デザイン学生は荷物の運搬が大変です。

画材や模型作品などをすべて運ぼうとすると普通のカゴでは入りません。



この自転車はカゴの大きさを非常に大きくしたことがこだわりです。模型や、折り曲げることのできない図面を入れるアルタートケースが入ります。太いタイヤにし、荷台を後ろに着けることで漕ぐさいにかかる負担を軽減しました。



また、女性の場合、スカートで自転車を利用するときに乗りやすいフレームを選びました。スタンドも簡単に止めることができます。

さらに、メタリックなイメージの自転車ではなく、サドルやグリップ、木製のカゴ、牛柄の鍵からカントリーなイメージの自転車にすることで特に女性に好まれるデザインになったと感じます。





●プロジェクト構成

滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科 嶋津有香、冨永彩音、井上優里

彦根の自転車店 侍サイクル

輪の国びわ湖推進協議会

滋賀プラス・サイクル推進協議会

(順不同・敬称略)

2015年1月1日

自転車が乗せられるバス 自転車ラックバス

IMG_0055



 道さえあればどこまででも走っていけるのが自転車の魅力。しかし体力的、時間的な問題は当然あります。自転車単体を交通手段として使うとなると、どうしても移動範囲が限られてしまうのが現実です。そこで、「輪行」という手段が登場します。自転車と公共交通機関とを組み合わせると、どこまででも自転車と一緒に出かけることができるようになるのです。



 輪行する際には、通常であれば自転車を分解、または折りたたんで輪行袋に収納する必要があります。分解も袋も必要ない、自転車をそのまま積み込むことができる電車も、ローカル線などを中心に広がりを見せつつあります。



 江若バスの「自転車ラックバス」は、車体前方に設置されたラックに自転車を積み込んで、走行できるバスのこと。載せられるのは1台のみですが、折りたたんだり、袋に入れたりする必要はありません。積み下ろしは乗務員が担当、自転車の料金は無料です。自転車を乗せる専用ラックが、愛車をガッチリとホールドしてくれますので、グラグラしたり、落ちたりという心配もありません。「友人と2人での移動はどうすればいいの?」という声がありそうですが、実は江若バスでは通常の輪行もOK。1台はラックに乗せて、もうい1台は輪行袋に入れて車内へ…… そんな移動もできるというわけです。江若交通運輸部企画課の杉江繁和課長、大槻幸彦主任にお話をお聞きしました。



IMG_0071



 自転車ラックバスの利用はかんたん。予約なども必要ありませんので、停留所で自転車ラックバスが来たら乗り込むだけ。その際に、前扉から乗務員の方に「自転車を載せたい」という旨と、「降車停留所」を伝えるだけ。乗務員さんがしっかりラックに愛車を固定してくれますので、安心してバス移動ができるというわけです。



 2012年、まずは吉台線(比叡山坂本駅〜日吉台団地方面)で運行を開始。吉台線は日吉台団地に住む方の足にもなっている路線。地名に「台」がついていることからもわかるように、この団地は急勾配の上に建っています。お買い物に行くため、駅へと向かう往路は自転車でスイスイ出かけられますが、帰りは上り坂に加え、お買い物の荷物もあって大変です。そこで自転車ラックバスが効果を発揮。帰りは自転車をバスに積んでもらい、ゆっくり座って帰宅できるというわけです。この路線は団地の方の足として使われ、ご年配の方だけでなく、若い方の利用も多かったといいます。



 吉台線の好評を受け、2013年4月には堅田駅〜細川線でも自転車ラックバスを運行開始。運行区間が長く、利用しやすい路線であることや、自転車ラックバスの認知度も徐々に高まってきたこともあり、自転車旅行や観光目的利用も増えてきているそうです。



 現在はまだラック付きの車体は2台のみ。堅田駅〜細川線では1日3往復程度の運行にとどまっています。また吉台線は住民の便も考えて1年中運行していますが、堅田駅〜細川線は4月から11月の期間のみ「いつでも、どこでも」というわけにはいきません。もっと増やしたいという意向もあるそうですが、まだまだ情報の周知も利用者数も物足りない状況のようです。



 今後は自転車ラックバスが走っているという事実をもっと多くの方に知ってもらい、利用促進を図るのが課題。その結果を受けて、台数の増加や運行エリアの拡大に繋げるのが目標です。「ビワイチをする人にも自転車ラックバスを使ってもらいたい」というのも希望のひとつ。将来的には「びわ湖大橋を渡るルートを走らせたい」との希望もあるとか。増便や運行ルートの拡大、情報の周知等で利便性をアップさせ、より多くの人に自転車ラックバスを使ってほしいと担当者のおふたりは話します。びわ湖一周をする人、生活に自転車を活用する人、さまざまな場面で必要に応じて「バス + 自転車」という新しい移動方法が根付き、滋賀が元気になるのが江若バスさんの願いなのです。



IMG_0067



自転車ラックバス

江若交通

積載可能時間 : 終日

料金 : 無料

2015年2月20日

通学自転車プロジェクト(3) 大学に通学するための自転車を考える

Exif_JPEG_PICTURE



ワークショップを経て、侍サイクルさんにて”デザイン学生にとって乗りやすい自転車とは何か”を焦点に話し合い、組み立てた自転車が出来上がり、乗り始めました。



自転車を組み立てる際大きく争点になったのは

1.風が強い彦根で楽に漕げること

2.荷台の容量が大きいこと

3.デザイン性の高いものであること

です



まずは、1についてです。

彦根は平地ばかりの地形です。坂がないので、楽に通学できるかと思いきや、問題がひとつ。大学は琵琶湖のほとりに建っているのです。

琵琶湖周辺には強い風が吹きます。大学に近づけば近づくほど強くなる風。朝は向かい風。夕方も風向き反対に代わりやっぱり向かい風。さらに電車通学なら駅から県大までは20分距離にして4,4km。何らかの漕ぎやすくする工夫は必要だということになりました。といっても私たちは自転車初心者。右も 左もわからないようなものです。そこは侍サイクルの方にほぼおまかせ状態で作っていただきました。



そうやってできた自転車の暫定デザインは、ごついタイヤにちょっと引き伸ばした感じのするフレーム、荷台はなんと後ろのみ。といった形のものとなりました。





●プロジェクト構成

滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科 嶋津有香、冨永彩音、井上優里

彦根の自転車店 侍サイクル

輪の国びわ湖推進協議会

滋賀プラス・サイクル推進協議会

(順不同・敬称略)

2015年2月21日

通学自転車プロジェクト(4) 大学に通学するための自転車を考える

Exif_JPEG_PICTURE

(カゴの容量をダンボールで再現作業中)





2.荷台の容量が大きいこと



デザイン学生だと制作を行うので特に荷物は多くなります。かさばります。通常の自転車の荷台に入らない荷物をもって移動することがほとんどです。そこで私たちは持ち物調査をして、必要な容量を調べました。そこで出てきた数値をもとに既成品から組み立てられるものを探し、それらが自転車に違和感なくつけられるかを模型を作り考えました。



Exif_JPEG_PICTURE



そこで最終的に決定したのはA3が入るナチュラルな蔦籠です。カラーは明るく、重さや、大きさ、ごつさを感じさせないものとなっています。これでプレゼンボードと呼ばれる。制作課題の際必ず必要になるA3の用紙は長辺を横にして安定させて入れられます。





●プロジェクト構成

滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科 嶋津有香、冨永彩音、井上優里

彦根の自転車店 侍サイクル

輪の国びわ湖推進協議会

滋賀プラス・サイクル推進協議会

(順不同・敬称略)

2015年2月22日

通学自転車プロジェクト(5) 大学に通学するための自転車を考える

goods

(ベル、砲丸型ライト、ホルスタイン柄の鍵)





3.デザイン性の高いものであること



デザインの学生であるかぎり、使うものには気を使って、素敵なものを選びたいものです。だからこそ、細やかなものまでこだわって組み立てました。

ライトはレトロな砲丸型のもの。フレームは爽やかなブルー。ベルは赤銅。これはレトロはな砲丸の形にあわせてレトロさを感じる色のものを選びました。前述した籠も同様これまで出してきたイメージを崩さないものを選びました。



出来上がったのは、かわいらしいレトロなどことなく牛乳配達をしていそうな形のものが出来上がりました。そのイメージにあわせて鍵はホルスタイン柄の物にして、自転車は完成しました。





●プロジェクト構成

滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科 嶋津有香、冨永彩音、井上優里

彦根の自転車店 侍サイクル

輪の国びわ湖推進協議会

滋賀プラス・サイクル推進協議会

(順不同・敬称略)

2015年4月19日

自転車をそのまま持ち込める列車「信楽高原鐵道」

輪行をもっとかんたんに



 自転車を分解して、もしくは折りたたんで専用の袋に収納し、鉄道や船などの公共交通機関に乗せて移動する「輪行」。便利な半面、ルールやマナーの問題があったり、ある程度の知識や技術が必要だったりと、敷居が高い一面もあります。またかんたんには分解できないシティサイクル(いわゆるママチャリ)は輪行が非常に難しいという側面もあります。

 より多くの人が輪行できるように、そして自転車と公共交通機関の活用を推進するため、一部で採用されているのが、自転車を分解したり、袋に入れたりしなくても、そのまま乗り物に持ち込めるという方式です。

 海外では採用されているところも多いのですが、満員電車が常態と化し、人が乗ることさえも困難な時間帯もある日本ではほぼ不可能。しかし郊外の一部には、自転車をそのまま持ち込んでもいい路線があります。滋賀県では信楽高原鐵道や近江鉄道がその一例です。





信楽高原鐵道のケース



 貴生川駅から、信楽駅までを結ぶ信楽高原鐵道。紫香楽宮跡から信楽までの区間に限り、自転車をそのまま持ち込める制度が設けられています。詳しい内容や利用方法などについて、信楽高原鐵道・片木昭彦さんにお話を伺いました。



RIMG1155



 信楽高原鐵道に自転車を乗せる時の注意点は、対応している時間が限られているという点です。乗車可能時間帯は、午前10時〜午後3時半まで。通勤・通学で使用される方の少ない時間帯に限られます。料金は無料で、土日祝でも大丈夫です。2台以内での利用には、事前連絡も不要。ただし3台以上で利用される場合には、事前に連絡・相談の必要がありますのでご注意ください。

 気をつけたいのは貴生川駅からの乗車はできないという点です。全線対応していると勘違いし、貴生川駅でトラブルになることもあるそうですので、「信楽〜紫香楽宮跡のみ利用可」という点にご注意ください。



RIMG1154



 信楽高原鐵道の信楽駅には、駅構内にレンタサイクルが用意されています。シティサイクルは1日500円、電動アシスト自転車は1日1000円。レンタルと返却は信楽駅でのみ可能です。このレンタサイクルと信楽高原鐵道を組み合わせた輪行もできます。たとえば信楽で自転車を借りて、紫香楽宮跡まで色々と寄り道をしながらサイクリングします。そして自転車を列車に乗せて帰ってくれば快適かつ時間を有効に使うことができます。



 この制度には、鉄道の利用者増加を図るとともに、沿線観光に一役買おうという意図もあります。見どころが点在している信楽沿線は自転車を利用した観光が便利です。しかしアップダウンがあるため、移動に負荷がかかる。それを解決してくれるのが自転車と列車を組み合わせた移動です。



RIMG1160



 台風の被害により2013年から1年以上にわたって運休していた信楽高原鐵道。2014年11月29日にようやく列車運行が再開されました。そんな背景もあり、自転車の利用という点ではPRも積極的には行われておらず、制度の知名度も低いのが現状です。

 しかし「もっと輪行を組み合わせて列車を利用し、周辺観光にも出かけてほしい」との希望もあります。制度の利用者が出てくれば、それを目にした方がまた利用されるという好循環が生まれるかもしれません。せっかく整備された制度、従来の鐵道利用者の方と上手に共存する方向で、少しずつ広まることが期待されています。

ページ先頭へ